虫歯の痛みっていやですよね。虫歯を患うと痛いというのが一般的なイメージですが、それはなぜでしょう? それは歯の中にある神経がとても原始的で未発達なものだからなのです。感覚には痛覚のほかに圧覚や温度感覚などがありますが、歯の神経はすべての刺激を痛みとしてしか感じることができません。

またいったんそれらの刺激を感じて歯の中の血管・神経組織(歯髄)で炎症が起きると、周りを硬い組織で囲まれているので、自己破壊的に進行するのです。どういうことかというと、たとえば虫さされなどで見られるように、炎症は組織のボリュームの増大です。これが歯の中で起こると.....そうです。組織ごと除去する治療に移らざるを得ないのですね。これが抜随(歯髄組織の除去)と呼ばれる治療なのです。


なぜ根管治療は必要?

虫歯などによる刺激を受けて炎症を起こし、歯髄がその機能を失うと、歯の中の複雑なスペースはお口の中の細菌のすみかとなります。そこで、機能を失った歯髄をすっかりきれいに取り去り、根管を広げて薬剤を洗って、きっちり詰めるのが、根管治療のゴールです。

歯髄腔(特に根の部分は根管)と呼ばれる歯の中のスペースはとても複雑です。ともあれパイプ掃除のようなものなので、入口からどんどん大きく削っていってひろくすれば、中をきれい洗えていいのですが、それでは歯がなくなってしまって意味をなしませんし、パイプが太くなってしまうだけでは、バクテリアを含む唾液などが体内に侵入して危険です。

そこで根管拡大にはこのような目標があるのです。この目標は1970年代に打ち立てられたものですが、器具や機材が発達した今となっても変わらない、古くて新しいゴールなのです。

古くて新しい根管拡大のゴール

根管治療のゴール


天蓋(ふた)をとられた歯を再び"ふた"をする

神経組織をとるために天蓋(ふた)をとられた歯は、まさに体の中と外をつなぐパイプのようなものなので、最後はガッタ・パーチャといわれるゴムのようなものをつめてから、芯で補強して、クラウン(かぶせ)で再度"ふた"をします。

正常な歯 正常な歯 ダメージを受けた歯 根管充填 芯で補強 ガッタ・パーチャとクラウン